偽物AirPods Proがメルカリなどで大量に売られています。
価格は15000円前後が多いようです。さすが人気のアイテムですから偽物が多いですね！
特徴としては、新品未開封品のものが多く出品されているところですが、もちろん開封使用済みが大丈夫ということではありません。
新品未開封だと本物かもと思うかもしれませんが、むしろ新品未開封こそが偽物の可能性が高いのかもしれません。
偽物かどうか、、、3万円程度もする本物が例え並行輸入だとしても15000円程度で買える方が不思議ですから、本来はその時点で疑うべきでしょうね。
とは言うものの、ひょっとしてと思うのも人の弱さ。
私も怖いもの見たさで買ってみました。
メルカリにて16000円！
さて真贋の程はいかに！？
メルカリで届いたAirPods Proは偽物だった！
いきなり結論です。
到着した商品は偽物でした。ただし、箱を開けるまで、ぱっと見ではわかりません！
分からないのですがいくつかのチェックポイントを知っていれば確実に偽物である事は見分けられます。
ということで、今回は偽物と本物の違いについて書いていきます。
ちなみに、日経の記事ではその性能について検証しています。
「ニセAirPods Proのスピーカー特性測定、本物模倣も完コピできず」
見た目はそっくりだけど、中身は全然違うという記事です。
AirPods Pro 偽物と本物の見分け方
では、外箱外観から見ていきましょう。
これからお見せする画像は全て左が本物、右が偽物です。
一見本物のように見えますし、表側は本物を持っていないと見分けはつかないレベルです。
すでに偽物の方はシュリンクを破っていますが、実際は綺麗にラッピん擬されて届きました。
下の画像のように、ご丁寧に開封のためのベロもついていますが、これはダミーなおような物で、これを引っ張ってもラッピングを剥がすことはできませんでした。
これをみて見分けがつく人はなかなかいないと思います。
しかし、側面のアップルマークが正規品はちょうど真ん中に印刷されていますが、偽物は水平位置が少し低いです。この辺りやはり雑ですね。
最も大きな違いは側面の説明書。せっかくコピーしているのに、これは多分ワープロで打ったのでしょうか、日本語として成り立っていません。
この記述は、すべての偽物が同じ表記ではないようですので、ここが本物と同じであっても油断はできません。
箱の外観で見破るには上記3点でしょうか。
AirPods Pro偽物の箱の中身
これは他のサイトでも多く報告されていますので、ほぼ共通の内容かと思います。
ぱっと見ではわかりませんが、今回発見した違いを列挙していきます。
説明書を入れている厚紙がしょぼい！
これもよく見ないとわからないかもしれませんが、比較するとよくわかります。
右側の偽物の説明書などを入れている厚紙、雑ですよね。折り曲げて引っ付けていますが、本物はビシッとしていますが、偽物はよれています。
説明書に日本語がない
これは全く初歩的ミスですが、海外からの並行輸入だからなのかと思ってしまいます。ですが、並行輸入品であっても日本語の説明はありますので、この時点でアウトです。
全く、「やる気あんのかい！」という感じですね。
箱の中の仕切りがプラスチック
正規品は紙を整形した、しっかりした作りです。
一方で偽物はコスト重視のプラスチック製で、いかにも安っぽいです。触るとペコペコしています。
アクセサリー、特にイヤーパッドの容器がちゃっちい。
ライトニングケーブルについては見ただけでは見分けがつきませんが、イヤーパッドの容器は、偽物の方は厚紙を雑に追っただけという感じで、ちゃっちいです。
さらに、その容器を開けると、本物にはS、Lの表記があり、さらに蓋部分にも窪みがありしっかりと細部まで気を配っているのがわかります。
偽物の方はというと、雑に並べたイヤーパッドを段ボールで挟んだだけの包装です。
さらにこれらを入れている部分も、本物は紙を綺麗に整形していますが、偽物はペコペコのプラスチックです。
さて、肝心のAirPods Proそのものは本物と偽物で違いはあるのでしょうか?
AirPods Proの充電ケース自体は、見ただけで判別するのは困難なレベルです。
日経の記事にも書かれていますが、この辺りは金型が流出している可能性が高いですね。
シェイプでは判別できませんが、ほとんどの偽物は詰めが甘い！というお決まりの状況で、
充電ボックス蓋の裏の印字が異なります。
ここまでコピーするのなら同じ印字にすればいいのに（いえ、偽物を応援しているわけではないです！）と思いますが、これは曲面への印字ですし、おそらくプリンターに入力して印字するのでしょうか、結構な違いがありますね。
左が本物、偽物が右側です。偽物はCEマークが小さいですし、向かって右側に印刷されている項目が違います。
もし真贋判定されるのなら、この画像は役に立つはずです。
ただし、残念ながらというか、凄いというか、AirPods Proの充電ケースや製品そのものをその辺に転がせば、上記を知っていなければ、判別は難しいようです。それほど精巧にコピーされています。
またイヤホン自体も見ただけではわかりません！それにちゃんとiPhoneやiPadに自動で接続されるのですから大したもんです。
偽物AirPods Proの性能やいかに！？
では肝心要の性能を見ていきましょう。
本物も偽物も充電ケースの蓋を開けるだけでiPhoneに自動で接続できますし、その際にiPhoneやiPadに表示される情報もほぼ同じです。
ほぼ同じと書いたのは、本物は私の名前が漢字になっており、その後に○○のAirPods Proと表示されます。
偽物の方は名前がローマ字でその後に同様の表示があります。
名前をどこから引っ張ってきているのかは不明です。
Bluetooth設定の画面からAirPods Proの情報を見ていきます。
機種名やモデル番号はきっちりとコピーされていますし、箱や充電ボックスに記載されているシリアルナンバーもここに記載されています。
この時点（２０２１年10月）でのファームは4A400ですが、正規品もファームアップはされておらず同じく一個前の3E751と表示されています。
そして、新品未開封のはずの偽物は保証期限切れと表示されます。
念のためにAppleの公式サイトで保証状況jとさービス機関を調べられるので、シリアル番号を入力してみました。
結果、、、、
「申し訳ありませんが、これは交換品のシリアル番号です。シリアル番号確認して、もう一度入力してください。とのこと、、、
まあ、場合によっては不具合で交換したとかもあるかも、、、と思うかもしれませんが、この時点でアウトです。
交換品がシュリンクで綺麗に包装されているはずがありません。
さらに、交換品の場合、箱に印字されているシリアル番号と、本体のシリアル番号は同じにはなりません。
ところが、私が購入した偽物は、箱のシリアル番号、充電ボックスの番号、本体の番号、そしてご丁寧にiPhoneに接続して表示されるシリアル番号全て同じでした。
すで、偽物であることはこれまでの情報で明らかではありますが、大変手の込んだ贋作ですね。
とここまではiPhoneなどとの接続についての性能を見ましたが、これは本物と遜色ないものでした。
そして実際に音を聞いてみると！！！？？
音は偽物でも聞こえます。ええ、聞こえますとも。これで聞こえなければどんな人でも偽物とは見破れないものの、故障品として返品できますからね。
ですが、音の広がりはないですし、低音も弱いと思います。ただし、私はそれほどマニアではないので、これはこれでも使えないこともないな〜なんて思いました。16000円ならこんなものか？とも思いましが、今時は10000円強出せばもっと性能の良いイヤホンが買えますから、やっぱりこれはダメですね。
偽物AirPods Pro、最も重要な欠陥が二つ判明しました、いや三つです！
まず、ファームのアップグレードができません。
AirPods Proのファームウェアを手動であっぷグレードする方法はありません。
通常、音楽などを30分程度聴いて、その後充電ケースに入れていると自動的にアップグレードされるらしいです。充電ケースの蓋を開けてiPhoneなどの近くに置いておいた方が良いとのブログ記事もありますが、本当にそうなのかはわかりません。
私は上記ブログ情報で何度も偽物でトライしましたが、（偽物なのにアップされるはずないだろ！との声が聞こえてきますが、ここまで精巧にコピーされていると、ひょっとすると気持ちになってしまいました）ファームがアップグレードされることはありませんでした。
本物はというと、充電ケースの蓋を開けてiPhoneの近くに置いていなかったのですが、1日経ってみると、アップされていました。
接続機器の自動切り替えができません。
私はiPhone2台とiPad Pro, MacBook ProそしてMac Miniを使っています。
偽物AirPods Proは本当によくコピーされていて、上記どれかにBluetooth接続が成功していると、他の機器にも表示されるのです。
表示はされるのですが、本物のように、それら再生機器の方で再生したら自動でAirPods Proで歳差制されるという機能は偽物にはありません！
偽物は単なるBluetooth接続なので、たとえばiPhoneで使っていて、iPadに切り替えたいという場合、いちいちiPhoneの接続を解除して、それからiPadで接続するという作業が必要です。
この手間だけなら、安いんだから偽物でもいいんじゃない？という人もいるのかもしれませんね。
実際メルカリなどを見ていると15000円程度の偽物と思われる（￥本物がこの価格で売れるはずがない）結構売れていますから、承知の上で買っている人もいるのかもしれません？！？
まとめ
今回は、偽物AirPods Proの見分けかたについての記事でした。
もちろん私の偽物AirPods Proはメルカリに出品者に連絡をして、証拠の写真をもとに交渉の末、返品キャンセルに応じてもらいました。
その際出品者は、「これまでこのようなクレームはなかった」とのことで当初キャンセルを拒否しましたが、そんな問題ではないですよね。
日経の記事にあるように、見た目、特にイヤホンやそのバッテリーケースをパッと見ただけでは見分けはつきません。
本物の音や機能を知らなければ、そのまま使うこともできてしまいます（音質は、、、決して素晴らしいとはいえませんが、それほど悪い物でもなかったと思います。もちろん本物とは比べ物になりませんが）
ということで、次は偽物と本物のAirPods Proの機能と音質についての記事を書きたいと思いますので、ご期待ください。
