ピタでんは、料金が安いのでクチコミも悪くなかったようです。一方でアフターサービスの問題や知らない間に解約料金を取られるように仕様が変更されていたり、解約を申し入れるとしぶられたり怒鳴られたりと、問題もある会社でした。
特に比較サイトではあまり悪い内容は記事にされませんので、鵜呑みにしない方が良いでしょう。
F-Powerが運営する業界最安値の電力供給会社ピタでん、F-Powerの倒産でどうなる?
突然ですが、ピタでんの運営会社F-Powerが経営破綻し、2021年3月24日に東京地裁に会社更生法の適応を申請しました。そして3月30日に裁判所による開始が決定されました。
これは会社が倒産的状況陥った場合に講じる法的整理の一つです。 会社更生法では、元経営陣は退任して、裁判所が指名する管財人が経営を引き継ぎます。
たった6日で開始が決定されるというのは非常に珍しく短期間での措置です。
会社更生法は、民事再生とは異なり、比較的規模の大きな企業が取る整理方法で、裁判所の認可(開始と認可は異なります)が下るまでに数年単位の時間がかかります。
いずれにせよ、今後債権者の同意が得られ、更にスポンサーがつくことが必須条件です。
つまり約464億円とも言われる負債をどれだけ圧縮できるのか、圧縮したのちの負債を抱えて新たにこの会社の経営を続けるスポンサーが現れるのかどうかに焦点があてられます。
かねてより、ピタでんは安さが売りで、それを煽る記事も多く見かけらますし、倒産している状況でもピタでんを勧めるサイトさえあります。皆さんはぜひ多くの情報を集めて冷静に判断してくださいね。
どの世界でも、安さを1番の売りとして営業している企業は、常に破綻の懸念を有しています。
新電力供給会社の多くは独自の発電所を有しておらず、電気元売の日本卸電力取引所(JEPX)から電力を購入して販売しているわけですから、その販売価格には自ずと限界があります。
ピタでんは自社で小規模発電所を有していたのですが、業容を急拡大させたので焼け石に水だったのでしょう。経営戦略のミスであるとの指摘もあるようです。
新電力会社は電力需要を予測の上購入します。この予測がハズレた場合に、供給不足による停電を起こさないために、一般送配電事業者が足りない分の電力を補填する仕組みがあります。
ピタでんでは過去にも電力需要予測を大幅に間違えて、行政指導を受けていた事実があります。
残念ながら、すでに倒産しているのにピタでんのホームページには何もお知らせがないようで、これまでと変わらず新規申し込みも受け付けているようです。この辺りの企業姿勢にも疑問符がついてしまいます。
たしかに、会社更生法を申請したとしてもしばらくの間はそのまま営業できますが、この先今まで通りのサービスが提供できる可能性は極めて低いはずです。
なぜなら、その戦略が失敗したからこそ倒産したのですから、たとえスポンサーがついてもサービスの抜本的変更を余儀なくされるはずです。これまでのような安売りはできなくなると考え方が妥当でしょう。
まとめ
一般消費者としては、電力は安い方がいい!もちろんそれは安定して電力が供給されて停電しないことが大前提です。
新電力のシステム上、停電はまず怒らないでしょう。上記のように買い付ける電力の量が足りなかった場合は、新電力会社にペナルティーを課して一般送配電事業者が電力を補填してくれます。
その意味では、新電力会社が倒産しようと関係ないと言えば関係ないとも言えます。倒産した時点で他の会社に乗り換えれば済む話ではあります。
ですが、やはり個人的には、信用できる会社とお付き合いしたい!
相手の都合でまた会社を変更するには煩わしいです。(実際にはそれほど面倒ではないですが、倒産した企業が次に変更する会社に情報を提供してくれるのかどうかは不明ですね)
私のおすすめは相変わらずLooopでんきとDCエナジー。私の賃貸物件と自宅とで、それぞれ契約使っていますが、価格はほぼ最安値で、会社として信用できますので、今のところ安心です。
この2社のどちらかを選べば、まず間違いはないと思います。
ただし、DCエナジーは関東圏だけなのでご注意ください。DCエナジーは大阪ガスとちゅ無電量が協力して関東圏にて営業させている新電力会社ですので、まず安心ですね。
Looopでんきは、ベンチャー出身ですが災害に負けないように創業当初より太陽光発電などの利用を主に利用してる会社で堅実経営。ずいぶん前から電気料金値上がりの噂について、自社見解を述べている会社ですので、ますます信用できそうです!