うなぎの名店百選にも入っている人気のうなぎ店。
新宿歌舞伎町にある老舗のお店、うな鐵さんにお邪魔してきました。
6月のこの時期は必ずしもうなぎの旬ではありません。
しかし蒸し暑い梅雨を乗り切るために、うなぎで一杯というのは悪くない発想。
新宿の歌舞伎町といえば少し訪問に躊躇する場所ではありますが、最近は整備も進み随分安全できれいになりました。
ということで今回は、新宿のうなぎの名店、うな鐵さんの食レポです。
うな鐵さんでは串焼きを食すべし!うな重は、、、、ですかね
2019年6月のとある土曜日のランチ。予約をして訪れたうな鐵さん。
新宿歌舞伎町の中にあって、老舗の佇まいを今も残す鰻屋の名店。
お店の前には数名の人が席が空くのを待っていました。
前日であっても予約が可能な事も多々あると。予約があればすんなりと入れますので、ぜひ予約されることをお勧めします。
03-3200-5381
このお店、うなぎを自らさばくお店なので、うなぎのいろいろな部位を食せます。
それらの串焼きは絶品。呑んべいにはたまらない食材と言っていいでしょう。
うな鐵さんでは、「串焼き」を食すべき。お勧めです。
うな重は上、特上、特二段となっていますが、うなぎの量が違ってきます。鰻は当店に限らず値段はここ数年で上がってきています。
串焼きは、右から順番に一揃え全て注文するのが通のようですが、わたしは、肝焼き、レバー2、くりから、白バラ、短尺、う巻きを注文しました。
そして、アルコールを飲まない妻は、特上うな重を。
注文してすぐに出てくる「お通し」は枝豆と大根の千切り。ごくごく普通のお通しです。
土曜の昼1時に入店しましたが、2回転目が終了した後なのでしょう。二階の座敷はお客さんは1組だけでした。
確かに風情がある座敷の間ですが、
もはやこれでは外国人のお客を呼ぶことは難しいのではないか?そう思いました。
今ではこのような畳の部屋であっても、テーブルと椅子を置いて食事を提供する店が増えています。
私も妻もしばらく床に座るという生活から遠ざかっていたので、落ち着いて座ることができません。
あぐらをかいても足が痛く、行儀が悪いことはわかっていても足を投げ出すしかなかったです。
さて、肝心のお料理です。
注文した串は結構早く出てきました。
一本三百円前後のうなぎの内臓系の串。悪くはありません。特にレバーとくりからは美味で、ビールにも日本酒にも合います。
ビール一本を開けた後、すかさず熱燗「越乃寒梅」を注文。少し苦味のある串焼きとともに楽しむことができました。
ほぼ同時に供されたう巻きは、ごく普通の味です。不味くもなく、うまくもなく、もう少し出汁が効いている方が好みではあります。
さて、そうこうしているうちに「うな重特上」がでてきました。
いくら串役が旨いとは言え、やはり鰻屋の主は「うな重」! どれどれと見てみると、うまそうなうなぎがでんと盛り付けられています。
注文したのは「特上、4000円」。
どこのお店も、松竹梅の違いはうなぎの量でしょう。当店で一番高い特二段は、うなぎが二段に敷かれていると。
注文して待つこと20分。出てきた特上うな重は、見た目は本当に「うまそう!」
しかし、ご飯がびっくりするくらい少ない。うな重の器から想像ができるでしょうか?厚さは2cmあるかないか。
これはごはん大盛りを注文すれば解決できるのでしょうが、事前にどうするのか?と聞かれなければこの重が供されるのです。
食が細い女性であっても物足りない量です。
これはおそらく、串焼きを楽しんで、お酒も楽しんだ後の「締め」なのでしょう。
そう考えれば納得も行きます。ですが単に「うな重」を楽しみたい人にとっては物足りないものになりそうです。
そして、肝心のお味です。
うな鐵さんの特上うな重のお味は?
このお店は関西風のうなぎです。つまり「蒸し」は無しで、いきなり焼いていきます。しっかりした歯ごたえが特徴になる焼きですが、、、、歯ごたえ云々のその前にタレの味が。
これは全く個人個人の好みの問題です。ちゃきちゃき関東人には好まれる味かもしれませんが、「関西風」を標榜するうなぎのタレとしては、甘さもコクも足りない。
さらに、時期の問題があるとは言え「うなぎの味」が???としか言いようがない。
うなぎは「焼き」によって全く味が異なると言われています。
たまたま今日の「焼き担当」が???だったのか、一切れ口に含んで、「あれ?」という感じ。わかるでしょうか?
あの「至福感」が全くない!
もちろん不味くはありません。ですが、わざわざ予約して四千円払って食べる味としては、オススメのお店とは言い難い。
東京、新宿の立地からすればこの値段は仕方がないのかもしれません、、ですが、銀座でもなく、歌舞伎町ですからね。
以前、これもうなぎ100選にはいっているうな藤さんにお邪魔したことがありますが、個人的にはうな藤さんの圧勝です。
うな藤さんは場所が青梅街道沿いで立地としては決して良いとは言えませんし、車で行けばお酒は飲めません。
ですが、次にうなぎが食べたくなったら、間違いなく「うな藤さん」に行くと思います。(あくまで個人的感想です。くりからやレバーを食するのであれば、うな鐵さんは十分にその味を堪能できるお店です)
まとめ
今回、新宿歌舞伎町の老舗ウナギ店、うな鐵にて食事を楽しみました。
このお店、2019年6月時点では食べログで3.74を叩き出すトップ5000にも選ばれているお店です。
新宿界隈では最もランキングの高い鰻屋さん。
そう言われると、お伺いする前から期待が高まるというものです。
甘辛いうなぎのタレにほくほくふわふわの脂の乗った蒲焼。そしてその味を際立てるしっかりタレを含んだ白米。
いやいやこのお店はうな重に限らず串焼きも有名だとのこと。
お酒は嫌いな方ではない。是非とも有名なうなぎの串を頂きながらビールや日本酒を楽しみたいものです。
確かに、うなぎの各部位を使用した串焼きは食する価値あり。それらを肴にお酒を楽しむのならば価値のあるお店と言えるでしょう。
一方、純粋にうな重を楽しみたい、そう思うのでしたら、必ずしもトップレベルのお店とは言えないように思いました。また、二階の座敷は畳で、椅子の生活に慣れている人には居心地は良いとは言えないでしょう。さらに夕方5時からは喫煙可となります。うなぎはあの「匂い」も味のうち。
とはいうもののこのお店、二階でも一階でもあの食食をそそる「うなぎを焼く匂い」は嗅ぐことができませんでした。
決して悪い店というわけではありませんが、食べログで言われているほどの「味」ではなかったというのが正直な感想です。
串焼きアラカルトで、6本。う巻き、特上うな重、ビール一本、熱燗1本で、10,430円でございました。