松下幸之助ー名言
企業は存在することが社会にとって有益なのかどうかを世間大衆から問われていますが、それに答えるものが経営理念です。
つまり、経営者は他から問われると問われざるとにかかわらず、この会社は何のために存在しているのかそしてこの会社をどういう方向に進め、どのような姿にしていくのかという企業のあり方について、みずからに問い、みずから答えるものを持たなくてはならない。
言い換えれば、確固たる経営理念を持たなくてはならないということです。
私も経営者の端くれです。この言葉は言い得て妙です。
世の中には星の数ほど企業があります。そしてその企業の多くは経営理念を掲げています。
私が多くの時間を捧げた製薬会社。
ほとんどの会社は、患者さんのために存在するということを経営理念に掲げています。
世界一大きな製薬会社、ファイザーのスローガンは、「より健康な世界の実現のために:Working together for a healthier world」
そして私たちの価値基準の中で顧客ニーズに対応することを第一とし、、、、としています。
日本で一番大きな製薬会社、武田薬品工業は、 ミッションとして「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」ということを掲げています。
経営理念はその会社が存在する理由そのものだと思います。
ですが多くの会社は理念だけを掲げて、実際にそのような行動が伴っていないことも事実です。
企業は誰のために存在するのか?
これはよく議論になるテーマです。
ある人は会社は株主のために存在するとい言い、
ある人は会社は株主はもちろんのこと従業員のために存在すると言う。
いやいや株主と従業員と、そして地域社会のためにあるのだと言う経営者もいます。
どれもご無理ごもっともな意見です。
「企業は存在することが社会にとって有益なのかどうかを世間大衆から問われていますが、それに答えるものが経営理念です」と。
多くの場合、企業は株主、或いは投資家の出資金で存在しています。
ですが、企業は株主のためだけに存在すると言い切るには無理があるように思います。
株主に報いることは言わずもがな、それがなければ企業として存在することすらできません。
ですが株主に報いることだけを目的にすれば、その企業が持続的発展を遂げることは難しいでしょう。
顧客に愛され、従業員に愛され、社会に愛される企業であるからこそ、持続的に成長していくのではないか?
そう思います。
株主の期待に答えられない企業は存在する意義があるのか
個人企業で、自分だけの資金で開業した会社でない限り、資本は誰かが出資しているはずです。
資本家はなぜその会社に出資したのでしょう?
資本家が出資する理由は簡単です。
将来その出資先が大きく成長し、出資額以上の資金が戻ってくる。
それに期待して出資しているのです。
その起業家に夢を託しているのだとか、社会のためになるのだとか、派生的なことを言う人もいますが、「リターンは全く期待できません。 場合によっては追加の投資が必要になることもあります」
もし起業家がそのようなことを言えば、その事業に出資する人がいるでしょうか?
起業家は夢を語ります。テスラのイーロンマスク CEO がまさしくストーリーテラーですね。
今のところ彼のストーリー通りには物事は動いていません。
ですがテスラは未だに破綻していません。
これはそこに投資している人たちが夢を見ているからではありません。
将来必ず大化けすると期待しているから、未だに損切りもせず投資を続けているのです。
2番じゃダメなんです!
投資家に夢を見続けさせられる間は、起業家は英雄です。
そしてそのような夢を持ってなければ大きな花を咲かせることはないでしょう。
いつか政治家の蓮舫が、コンピューターの開発(費用)について、「一番を目指す必要はありますか?二番じゃダメなんですか?」 詰問したことは記憶に新しいです。
最初から二番を狙って開発するような企業に投資=夢を託すような奇特な人は、いるのでしょうか。
ただし、考えざるを得ない悩ましいこともあります。
まとめ
1番を目指して精一杯努力する。
そこに人の夢と希望があり、困難なことがあってもそれを克服していく。その結果として今の私たちの社会が存在する。
しながら無尽蔵に予算を使うこともできない。
いつまでも利益が見込めなければ投資家から見放されます。つまりは、倒産。
どんなことがあってもあきらめないことが重要だと言われますが、