すでに報じられている通り、LINEは親会社の韓国IT企業、ネイバーに見放され、ソフトバンク傘下のYahooと経営統合されることになったのはみなさんご存知の通りです。
当ブログでも、当初より警鐘を鳴らしていたのに、人と言うのはよく深いもの。やめとけば良いのに、PayPayに対抗した「300億円送っちゃうキャンペーン」で万事休す。
冷静に考えればわかることなのに、どうしてこんなことになってしまうのか?
身の丈を知らずにやればこうなります。孫さんの思う壺ですね。
LINEは今でも今まで通り活動していますし、LINE Payも健在なので気づいていない人も多いと思いますが、2021年3月にYahooと統合されることは決定しているのです。
私はソフトバンクの株主でもあるので、歓迎ではありますが、経営者としては学ぶことが多くあります。
QRコード決済の決戦は決着した
そして、今度はキャッシュレスQRコード決済を2013年という早くから始めて、企業価値「417億円」とも言われていた企業Origamiがアウトです。
QRコード決済決戦には必ずしも参戦していなかったOrigami。
生き残りのためにあえて戦わず、全国展開ではなく地方企業と組んだ戦略は評価されます。
それなりに顧客も開拓できていたのですから。
正直、浮かれていたとしか言えません。
これもやはり、身の丈に合っていません。
結局年間25億円にも及ぶ赤字を出して、資金繰りに窮してメルカリにたったの259万円で買収されたと報じられています。
しかも、大半の社員は解雇されるとのこと。
束の間の喜びでした。
企業競争は勝つか負けるか。共存などあり得ないのです。
せっかく日本初のQRコード決済を行う企業を創設しても、うかうかしていると巨大資本に一気に飲み込まれる。
当然のことなのに、対応が難しい、良い教訓を得ました。
メルカリのように、自社の中で完結できていれば傷は負わなかったのですが、OrigamiはQRコード決済が主事業。どうしようもなかったのでしょう。
LINEが敗れ、Origamiも終わり。これでQR決済対決はPayPayの勝ちと言って良いのではないでしょうか?
かろうじて生き残る楽天Pay
いや待てよ、楽天Payがあるじゃないかという声も聞こえてきそうです。
確かに、楽天もそれなりの資金があり、楽天Payは生き残っています。
楽天が買収されるということはないでしょうから、三木谷さんがやめると言わないかぎり楽天Payは存在するでしょう。
しかし、楽天の強みはグループ企業での囲い込みのはずです。
楽天ポイントを付与して、銀行、証券、市場、携帯とそれぞれの事業に連携する。
ところが楽天Payは楽天市場では使えません!
まとめ
予測通り、資金力に勝るPayPayがQRコード覇権争いで勝利を収めそうです。
元来、このビジネスモデルはクレジットカードと大差ないモデルなのですから、いつまでも今のように大盤振る舞いでポイントを付与することはできないはずです。
それでも、クレジットカードに導入にたいするインフラ投資を抑えたい小企業や、手数料の問題でQRコード決済だけのお店もあります。
一度覇権を握れば、それらを全て手中にできるのです。その時のポイント付与率は今のような大盤振る舞いではなくなるでしょう。