東京電力が電力自由化で提携しているという会社の詐欺的勧誘電話

新電力会社
mohamed_hassan / Pixabay
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見ず知らずの0120の番号から電話がかかってきました。

電話の相手は「東京電力と提携している新電力会の、は◯◯でんきです」と名乗ります。

なにやら新電力会社への切り替えの勧誘電話のようです。

電力の自由化はいまいち盛り上がりに欠けていたようですが、一般家庭への電力の自由化が開始されて早2年が経過し、いよいよ顧客獲得競争が激しくなってきたのでしょうか?

インターネットの切り替え勧誘電話は嫌になるくらいありますが、電力会社切り替えの勧誘電話は初めてなので、興味本位でどのような内容なのか聞いて見ました。

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新電力会社の稚拙な勧誘トーク

XXX様のお電話でよかったでしょうか?お宅様の電気料金の件で電話いたしました。

ああそうですか、、、、

 

私どもは東京電力と提携しております、「は◯◯でんき」と申します。私どもに切り替えていただけると電気料金がお安くなります。電力自由化はご存知でしょうか?

自由化は知っていますよ

そうですか、それなら話は早い。私ども東京電力と提携しておりまして、東京電力から大量に電気を仕入れています。東京電力と同じシスムを使っていますので設備の切り替えなどなく、停電の心配もございません。皆様、東京電力と同じシステムを使っていることで安心して切り替えていただいています。直接お会いして15分か30分お時間頂戴できれば最適なプランを提案させていただけます!

 

東京電力と同じシステムを使っているって、他の新電力会社も同じですよね??

 

それはそうなんですが、私どもは東京電力から大量の電力を仕入れていますので、、、

はあ、そうなんですね。それで、御社の料金システムはどのようなシステムですか?

私どもは従量課金制のシステムです。

そうなんですね。従量課金制だど、安くなるかどうかははっきりとは算出できないのではないですか?

はい、ですから直接お会いして15分から30分で最適なプランのご提案をさせて頂ければと、、

じつは、すでにLooopでんきに切り替えているんですよ。

そうなんですね。Looopでんきですか。もし、Looopでんきよりも安くできれば切り替えていただけますか?

考えなくもないですが、プランが複雑なのは困ります。Looopでんきよりも安くできる根拠はなんでしょうか?

それは調べて見ないとなんとも言えません。お伺いしてお話しできるでしょうか?

いやーー、料金体系の仕組みとして安くできる根拠がないのでしたらわざわざおいでいただくのはちょっと。

そうですか、分かりました!

ガチャ!!

 

この会社が東京電力とどのような提携関係にあるのかは分かりません。東京電力から電気を仕入れているのは確かでしょう。なぜなら、全ての新電力会社は多かれ少なかれ東京電力のような大手から電力を仕入れていますから。

東京電力と提携していて設備を共有しているというのも嘘ではないですね。ですが、これはどの新電力会社も同じなので、ある意味詐欺的話法ですよね。

では、新電力会社の設備の仕組みはどうなっているのでしょうか?

電力自由化の設備の仕組み

下の図は資源エネルギー庁のHPに掲載されているものですが、2016年4月に自由化されたのは赤の点線部分です。

引用:資源エネルギー庁

発電の部門

発電の部門はすでに自由化されているのですが、全ての新電力会社が発電所を持って、自ら発電しているわけではありません。

Softbankは孫さんの強い意思で大規模な太陽光発電に投資して自ら発電していますし、同じく私が契約しているLooopでんきも東日本大震災を機に被災地に太陽光発電装置を設置するボランティアからはじまり、太陽光などの自然発電に力を入れていますが、全ての電気をそれで賄えるといえば嘘になります。

 

送配電部門

送配電部門は物理的に企業や家庭に電気を届ける部門です。夏の電気需要が多い時のバランスを図ったり停電を防いで安定に電気を届ける部門ですが、この部門はじつは自由化されてはいません。

この部門は政府が許可した企業(各地域の電力会社(東京電力、関西電力等)が担当しています。

なので、万が一新電力会社の発電所が故障して電気を供給できなくなってもこの部門が調整して各家庭にちゃんと電気を供給する仕組みになっているのです。

しかも、多くの新電力会社は単に関西電力や九州電力といった大手から電力を購入しているだけです。

このような仕組みですから、東京電力と提携しているとか、「自分の会社だけが安定して電気を供給できる」というのは騙しのセールストークですので気をつけてくださいね。

ただし、新電力会社全てが手放しで大丈夫というとではなく、体力のない会社の場合は競争激化で倒産の可能性はあります。

その場合でも電気が使えなくなるという可能性はほぼないと思いますが、他の会社への切り替えの手間が必要になるということは知っておきましょう。

新電力会社の儲けの仕組み

だれでもが参入できる新電力会社ですが、儲けの仕組みはどうなっているのでしょうか。

実は新電力会社それ自体はそれほど利益率の高いビジネスではないのです。

ですが多くの場合、【顧客囲い込み】のために新電力会社としてこの市場に参入しています。

いわゆるセット割りと言われる方法ですね。例えば携帯電話とセットで加入すると携帯通信料金と電気料金が安くなるとか、ガスとセットとか、インターネットとのセットなどです。

各社簡単に顧客が離れていかないように囲い込みを図っているのですね。

これ以外にもオフィース複合機とのセットとか、LED照明の販売などとのセット営業などがあるようです。

新電力会社としてそれだけを主力としている会社はほぼありません。何か他の事業を営んでいると考えてよいでしょう。

事業のポートフォリオとして効率化を図り、できるだけ安く電気を調達して競争力のある価格で販売する。

そのために極力ネットを活用して直接の営業活動など経費がかかる活動を控えて、利益を捻出しているのですね。

 

勧誘電話には耳を貸さない

勧誘のお仕事をされている方には申し訳ないですが、少なくとも新電力の勧誘電話には耳を貸さないことが懸命です。もちろん中にはそのお話を聞いたおかげで節約できたり、知らなかったことを知って得をすることもあるでしょう。

ですが、新電力会社の場合、人件費などの高額な経費を削って、ネットでのPRなどに絞ることで薄利を積み重ねて利益を上げるビジネスモデルですから、勧誘員を雇っている時点で「その経費どこに転化するのですか?」ということになると思います。

電力会社によっては、一旦契約すると一定期間は解約できなかったり、解約違約金を取られるところもあります。

これは、仕入れを主にしている会社の場合、顧客に解約されて仕入れた電力が売れないと赤字になるからです。安易に契約して後でトラブルになる例もあるようです。

新電力会社に切り替える場合、少なくとも【いつでも解約できる】会社を選ぶことをお勧めします。

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まとめ

以上見てきましたように、大手電力会社と提携して同じ設備を使っているというのは騙しのトークなので特に気をつけてくださいね。

電気代の値上げが実施されることから、電力会社切り替えへの勧誘は今後増えてくることが予想されます。

新電力会社はネットで集客して経費を削減していることぜひ念頭に置いて対応してくださいね。

電力会社の切り替えで注意すべきことは以下の3点です。

  1. 電気料金が本当に安いこと(従量制の場合には特に注意)
  2. 会社が信用できて財務体質もしっかりしていること(倒産されては面倒です)
  3. 切り替えに手間がかからず、顧客対応が迅速なこと
ちなみに、独り住まいで電気の使用量が多くない方や、オール電化の方は新電力に切り替えても安くならないことがあるとのことです。月に五千円程度の電気代の場合には安易に切り替えずにじっくりとシミュレーションしてくださいね。

 

私が契約しているLooopでんきは少なくとも上記3点は満たしています。全国対応ですので、一度どれくらい安くなるのかシミュレーションして見てはいかがでしょうか?


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