アパート経営、不動産経営は難しそうに思えますが、事前準備をしっかりと行えばそれ程難しくはありません。
不動産投資には色々な種類がありますが、今回はアパート経営者やマンション経営など一棟物について解説していきます。
これらは規模が大きいので、上手に運営すれば数千万円の資産を残せます。億だって不可能ではありません。
ですが、その分リスクが大きくなるように思えますよね。
特に初心者はななかなか一歩を踏み出せないのではないでしょうか。
投資額が大きいので、そんな大きな借金を抱えて失敗したらどうしようと考えてしまうはずです。
ですが、事前にしっかりとシミュレーションすれば失敗は避けられますし、計画的に経営できます。
本日は簡易シミュレーションのエクセルもダウンロードしていただけるようにしましたので、是非最後まで読んで自分のプランをシミュレーションしてみてくださいね。
アパート経営をシミュレーションでみてみましょう

PIRO4D / Pixabay
アパート経営で失敗するとはどのような状況になることでしょうか?
今回は投資したお金が減少すること、或いは投資額が戻ってこないことが失敗だと定義しましょう。
頭金なしでアパートを買う場合、これをフルローンと言いますが、この場合でも不動産会社への仲介手数料や、不動産取得税がかかりますので、全く手出しがないという投資は現時点では厳しいと考えた方がいいと思います。
例えば1億円の物件をフルローンで購入した場合、仲介手数料は3%で300万円。不動産取得税はその物件によって異なりますが、今回は100万円かかると仮定します。
つまり、このケースでは400万円の自己資金を使ったことになります。
今回のアパート経営の要素は下記の通りです。
新築木造アパート(減価償却=22年)
物件価格=1億円
建物価格=4000万円
想定家賃=864万円(表面利回り=8.64%)
実質家賃収入=734万円(入居率85%)
年間修繕費=37万円(清掃費、広告費を含む)
保険費用=4万円(一括支払いを年支払いに換算)
金利=3.3%
期間=30年 (元利金等払い)
通常新築時には満室が続き、古くなるにつれて空室がふえますが、10年に一回大規模修繕を実施する事も踏まえ、入居率は期間中一律85%で推移するものとしました。
この記事の最後に付けているシミュレーションファイルでは、好きな数字を入れられますので、色々と試して見てくださいね。
家賃は年に0.5%ずつ低下するものとしました。
さて、この投資は失敗でしょうか成功でしょうか?
収支の詳細は下の表をご覧になって下さい。
このケースの場合、運用10年後から手取りはマイナスに転じます。毎年赤字の状態です。
もしこのような物件を数棟持ってアーリーリタイアしたら、、、、恐怖ですね、、、
年間数十万円の赤字でも、手持ち資金がどんどん減っていきますから、精神的にきついと思います。
下記の表ではみえませんが、この物件を30年間持ち続けると累計損失は-1,333万円に登ります。(詳細はエクセルをダウンロードすれば見れます)
手持ち資金400万円を投入して居ますので、合計1,733万円の赤です。
これだけを見ると失敗という事にもなります。
ですが、この物件を30年後に土地値の6000万円で売却すると、手残りは4,667万円になります。
そこまで我慢しなくとも、累計キャッシュフローがマイナスに転じる15年後に8,000万円で売却すれば、融資残の6,194万円と仲介手数料240万円を引いて、1,566万円が手元に残ります。初期の手持ち資金400万円を引いても1,000万円以上残りますね。
実際には、繰り上げ返済のための手数料がかかるでしょうが、それでも優に1,000万円以上の手残りが期待できます。
つまり、不動産投資では、いかに上手に出口を探すかが重要なのです。
特に木造不動産の場合は融資期間が比較的短いので、元金は早く減りますが、その分利息部分も小さくなり、経費として計上できる部分が減るのです。(元金は経費になりませんからね)
アパート経営のデッドクロスなんて怖くない
不動産投資のデッドクロスと言う言葉を聴いたことがあるでしょうか?アパート経営、不動産経営でデッドクロスが怖いと煽る風潮があります。
これは家賃が入っているのに手残りキャッシュがマイナスになる現象です。
上記の例でも、10年目にはデッドクロスになっています。
確かに、ほとんどの投資案件でデッドクロスは生じます。
それを避ける方法として十分な頭金を入れるか、十数%~数十%の利回りを得られる物件を購入するか、など色々な方法が説明されています。
ですが、元利均等でローンを組んでいる限り年々経費として計上出来る金利支払い分が減少していくのですから、その分所得税が増えるのは避けられません。
減価償却も経費として計上する事で税の支払いを免れているわけですが、物件の耐用年数に応じてどこかで必ず計上できなくなります。
つまりアパート経営では税引後キャッシュフローは年々減少していき、デッドクロスはある意味必然とも言えるのです。
但し上記のごとくシミュレーションしておいて、折に触れて物件の売却価格を知っていれば恐れることは何もありません。
アパート経営、不動産経営は出口が肝心と言われる所以です。
ほぼ確実に起こるデッドクロスに対して投資家としてできることは、基本的には2つしかありません。
- 税引後キャッシュフローがマイナスでも持ち続けて、その後売却するのか
- 税引後キャッシュフローのマイナスを避けて、残債を見ながらタイミングよく売却するのか
このどちらかです。買い増しして減価償却費を増やすとか、繰り上げ返済して手残りを増やすという方法もありますが、それは資金がある場合の手段なので、本質ではないはずです。
上記2つの解決策はシミュレーションすればどちらが自分にとってふさわしいのかはすぐに判断できるはずです。
まとめ
今回簡易版のエクセルをダウンロードできるようにしました。
あくまで簡易版なので、自己責任で使ってくださいね。
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アパート経営は事前の調査が肝心です。
上記の例でも、金利を2%で借りられたら全く違う世界になります。
そうであれば、あなた自身がシミュレーションして、あなたの基準の金利や融資期間、表面利回りを決めて、それに達しなかったら買わない!という強い意志を持てば、失敗はしません。
是非良い物件を見つけて資産を増やしてくださいね。
普通の業者は売ったら終わりですので、おかしな物件をつかまされることがあります。
下記武蔵コーポレーションという会社は物件の紹介だけではなく、管理から出口までお付き合いしてくれる信頼できる会社です。一度HPをのぞいて見てはいかがでしょうか?
では、またお会いしましょう!
