スルガ銀行株主総会|スマートデイズのシェアハウス、かぼちゃの馬車問題はどうなるのか

スルガ銀行の第207期株主総会が6月28日午前10時に開催されます。

去就が注目されていた米山社長以下、社外取締役をのぞく全ての取締役の再任が審議されます。

決算内容を見る限り、スマートデイズに絡む一般貸倒引当金の繰入により業務純利益が前期比417億円減少していますが、屋台骨を揺るがすような事態とはなっていません。

ただし巷では、スマートデイズシェアハウス問題が社会問題化しており、当日どのような説明がなされるのか注目されるところです。

現時点では金融庁の立ち入り検査の結果も、第三者委委員会の結果も出ていません。

このような状況下でスルガ銀行・スマードデイズ問題について国会での答弁が行われました。

スルガ銀行は窮地に立たされています。ですが同時に大きな転換期を迎えさらなる発展を遂げられるかどうかの岐路に立たされてるとも捉えらえられます。スルガ銀行は妙手を打ち出せるのでしょうか?

 

国会答弁において河合孝典参議院議員が遠藤俊英監督局長に対して質問をし、金融庁として見解を引き出しました。

金融庁が把握している概要

mohamed_hassan / Pixabay

遠藤俊英監督局長によると、次の内容が問題であったと報告されていることは把握していると国会での答弁で述べました。

【スマートデイズへの融資についてはチャネル営業であった。】

【販売業者の通帳の偽造、業者と顧客による二重契約書が行われていた】

【これら偽造について、相当数の行員がそれを把握していた】

【横浜東口支店の融資に際して、フリーローンを借りさせるセット販売が行われていた】

 

これら問題点につき、立入検査にて詳細を調べているとの言でした。

これに対して、河合議員は、

「これら問題事項が個人で行われたものではなく、組織的に行われたと考えられる。行員と不動産業者が組んで融資を実行したのであれば『詐欺的融資』と言わざるを得ない。なぜこれを金融庁が把握できなかったのか?」との質問がなされたものの、

「これまで金融機関に対しては適切に調査、モニタリングを行ってきたが、今後も限られたリソースの中で最善を尽くしたい」との答弁、なぜ2018年1月以前に気づかなかったかについての返答としては要を得なかった。

「いずれにせよ金融庁として現在行われている立ち入り検査の結果を踏まえて厳正かつ的確な対処をしたいと」述べました。

河合議員からは「書類自体が改竄されたたものである可能性があるものなので、それを踏まえた検査をお願いしたい」との釘差しがありました。

これは金融庁として自らの責任を回避すべく、「ことなかれ」の調査結果になることを危惧した発言とも取れます。

さらに河合議員は、「通帳残高水増しをすることによって本来融資を受けられない顧客が購入している、という事実がある。このような詐欺的融資であれば被害者を救済すべきだと考えるが、金融庁としてどう考えるのか?」と直接的質問がなされました。

金融庁のスルガ銀行に対する指導は?

これに対して遠藤俊英監督局長は、

「金融機関における不適切な業務が顧客保護の観点から悪影響を及ぼしたということであれば、顧客に対して真摯かつ適切に対応すべきだ」と述べました。

 

さらに、「スルガ銀行としては、今後の返済について顧客と交渉を行っていると聞いている。515日の社長記者会見で、たとえば特別養護老人ホームのような形で事業が成り立つようにサポートしたい、今後の生活をどうするかについては、リテールの基本に戻って対応していきたいと述べている」と、スルガ銀行の対応状況について説明がありました。

金融庁の直接的対応としては「金融庁としてもスルガ銀行の顧客に対する対応が真摯かつ的確に行われているのどうか、しっかりとモニタリングしていきたいと答弁しています。

スルガ銀行の対応はどうなるのか?

遠藤局長の言にありますように、スルガ銀行としてはなんらかの対応を図るべく行内で検討を重ねているようですが、その全貌は見えてきません。

ただし、単に融資の焦げ付き問題として捉えていないことは確かなようです。

社会問題化した今回の『不正融資事件』。

投資は全て投資家の自己責任との単純な考え方で片付けらるものではなさそうです。

日本の金融産業全体に影響を及ぼしかねない状況であるがために、スルガ銀行の対応には注目が集まります。

リテールの基本に戻って対応していきたい」とはまさしく銀行の本来あるべき姿に立ち返るということでしょう。

【晴れの日に傘を貸し出し、雨の日に取り上げる】と揶揄される銀行業。

しかし単に金を貸して利ざやを稼ぐのではなく、社会の血液としての「資金」を提供し産業を育てることが本来の金融業の姿であるはずです。

本件において、スルガ銀行が「本来の銀行」としてその地位を高められるのか、単なる金貸しで終わるのか、その真価が問われる日も近そうです。