製薬会社MRの年収|他では明かされない収入の真実を徹底解説

製薬会社を取り巻く環境は決して優しいものではなく、厳しい構造改革を余儀なくされているのが事実です。
そのために、かつて安定した職業であったMR もリストラの対象になっています。

しかしながら、終身雇用制が崩壊した日本では、どのような職についても安定ということはありえません。

その中にあって製薬会社がこの世からなくなることは考え難いですし、医薬品の情報を届ける役目であるMRという職は、その姿を変えるかもしれませんが消滅することはあり得ません。

そうであるならば、若いうちから高給を得られ、自分を磨くことができるMRを職業として選ぶことは、一考に値するものだといえます。

お医者さんと医薬品のお話をして患者さんの役に立つ、知的でやりがいのある仕事です。

ですが、やはり年収は気になるところですよね。

実際、MRの年収は高いです。手取り年収で考えると一般的な国内企業の部長クラスよりも年収が高いことがわかりました。

役職につかなくても年収1,000万円は楽に狙える職業です。

ですが、MRの年収は公表されている収入だけではないのです。

そこで今回はこれからMRを目指そうとしているあなたに、気になる実際の年収、本当の収入について解説していきます。

MRの基本給はどれくらい

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最初に知っておいていただきたいのは初任給です。

リクナビによる2019年最新情報を集めてみました。
リクナビNEXT

製薬会社MRの初任給

武田薬品:24万円

アステラス製薬:22万円

塩野義製薬:20.5万円

田辺三菱:22.8万円

大日本住友:23万円

参天製薬:22万円

MSD:24万円

バイエル薬品:28.2万円

 

バイエル薬品を除いてほぼ横並び。

 

他産業、セグメントの初任給

参考のために他産業についても調べてみました。

パナソニック(家電大手):23.45万円

ヤマト運輸(運輸大手):21万円

スズケン(医薬品卸大手):23万円

アルフレッサ(医薬品卸大手):23万円

こうして比較してみると、意外とどの会社も大差ないですね?

産業を変えても大差ありません。

医薬品卸も製薬会社と変わらない、ですね!?

これはある意味当然のことなのです。

今や就職市場は売り手市場ですし、ネットで初任給を調べることも簡単なので、初任給に差をつけると学生が集まりません。なのでどこも似たり寄ったりの初任給を提示せざるをえないのです。

しかし、これは生涯のあなたの収入とはほとんど関係がありませんので、よく注意してください。

初任給が高くても、その後の給与の伸び率の低い会社や、ボーナスが少ない会社もあります。金額が公表されていない手当や退職金、さらにはストッックオプションも考慮すると生涯賃金では大きな差が出てきます。

同じ医薬品業界でもセグメントが異なる製薬会社と医薬品卸では初任給はほぼ同じですが、生涯賃金では大きな開きが出ます。

例えばアステラス 製薬の生涯賃金を計算すると、約4.5億円程度になります。
(退職金込み)

一方、アルフレッサの生涯賃金の計算では、約3.2億円程度との結果になりました。
(退職金込み)

その差はなんと1億円以上にもなるです。

(注:この生涯賃金はColoの部屋による独自計算です。)

国内企業部長クラスの年収

ちなみに、役職等のも仕事をする上でやりがいや達成感に繋がりますね。

では、国内企業部長クラスの年収はどうなっているのかをみてみましょう。

大企業と中小企業を混ぜて計算すると実態が見えなくなりますので、それぞれを分けて調べてみました。

結果は、

大企業の部長クラスの年収は、ボーナス込みで約1,200万円でした。

中小業企業の部長クラスの年収は、ボーナス込みで約770万円でした。

部長職でも大企業と中小企業では大きな差が出ました。

部長というポジションは役員の一歩手前で、簡単に就けるポジションではありませんので、年収1,000万円超えというのが簡単ではないことがわかります。

MRの年収の推移はどんな感じ

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では、入社後定年までMRで通したとして、モデルケースを見てみましょう。

【注:Coloの部屋独自調査による推計です。独自にピックアップした中堅メーカー以上のケースを集計していますので、中堅以上メーカー全企業の平均ではりません。シニアMRなど役職MRのデータは除外していますのでご注意ください。また、外資系を中心に支給されるストックオプションは含んでいません。】

(ボーナスが月収の四ヶ月分支給されるものとして計算しています。)

入社後〜3年間程度年収:約403万円

25〜30歳:約574万円

30〜35歳:〜801万
(30歳を超えると個人間の差が大きくなって来ます)

35〜40歳:〜1,037万円

40〜45歳:〜1,225万
(MRから管理職にならなければそろそろ上限に達します。)

45〜50歳:〜1,308万円

50〜60歳:〜1,352万円

60〜65歳:〜800万円(再雇用制度による)

MRには残業代はつかないが、結構美味しい手当がつきます

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MRのモデルケースをご覧になっていかがでしょうか?それほどよくないなって思いましたか?確かに基本給だけを見ると大したことはないかもしれません。それでも世間相場からすると相当な高給取りですよ。

管理職にならずに1,000万円越えですからね。国内企業部長クラスです!

ですが、実際の収入はもっともっと多いのです!

MRには残業代はつきません。外勤職でみなし労働時間制が適応されるからです。深夜まで働いたとしても残業代は一円も支給されません。

ですが、休日出勤はきっちりと割増時間給が支給されますし、日当や家賃補助などの支給がとても手厚つくなっています。

それでは、一つずつ見ていきましょう。

製薬会社MRの日当と手当

【残業代は出ませんが、MRには日当がつきます。】

製薬会社MRの日当は、1日外勤すれば中小メーカーで約2,000円、大手メーカーの場合には3,000-4,000円が相場です。これには税金がかかりませんので、月に22日間外勤すると44,000円〜88,000円の収入になります。

 

また、国内メーカーの一部では様々な手当がつきます。外資系の場合には「手当」という概念が本社にないので、上記モデルケースの年収に上乗せされて支給されることがほとんどですが、日本の場合には未だに支給されている会社もあります。それら手当は上記年収計算には含んでいませんので、ご留意ください。

 

この手当が月に2〜5万円程度と言われています。

 

ストップオプション

さすがに役職に就かないMRにストックオプションが支給されることはないかもしれませんが、シニアMRレベルになれば支給される会社は結構あります。

最近は今までのストックオプションではなく、RSUと言われるストック=株そのものを支給する会社もあります。現金化できるのは1年後とか3年後とかですが、株価が上がらなくても現金化できるので、別途ボーナスが支給されるのと同じですね!

製薬会社MRへの家賃補助

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さらに、MRは転勤が基本なので、家賃補助を出していることがほとんどです。

これは会社によってずいぶん差があるようです。

MRのランクと都道府県によって上限家賃額は異なるのですが、会社からの家賃補助が家賃の65%〜90%支給される制度です。

例えば独身一般MRの家賃補助が70%とすると、
東京都の場合には、家賃上限が12万円で、会社補助が70%であなたの負担額は36,000円。
地方都市の場合で、家賃上限が9万円の場合は、会社補助が同じ70%で、あなたの負担は27,000円という計算になります。

会社によっては、妻帯者や子供がいる家庭の場合には同じレベルのMR職であっても家賃上限が引き上げられることがあります。

もちろん、家賃上限を超えた部分は自己負担になります。

例えば妻帯者で規定家賃上限が18万円。だけど19万円の賃貸物件に住みたいと仮定した場の例を見てみましょう。

 

家賃(190,000円)ー 規定家賃上限(180,000円 )= 10,000円(自己負担)

規定家賃上限(180,000円 )x 自己負担割合20% = 36,000円(自己負担)

合計自己負担額 = 46,000円,

家賃会社負担 = 144,000円

 

この例の場合、190,000円の賃貸物件に46,000円の手出しで住めるということになります。

30歳MRの実際の手取りを計算してみましょう

それでは、先ほどの日当と手当、家賃補助を考慮して計算してみましょう。

30歳妻帯者MR、年収600万円で計算してみますね。

(基本年収+手当)+日当+家賃補助=(600+3*12)+5.5*12+14.4*12=874.8万円となります。

この時点で中小企業部長クラスの年収を超えますね。

少し乱暴な計算ですが、税金や社会保険料を引いて手取りを計算しましょう。

配偶者ありの場合です。

(手取り計算)をシミュレーションしてくれるサイトを使いました。

年収600+手当36=合計636万円で計算しますと手取りは約507万円になります。

これに日当を加えるとあなたの可処分所得になりますね。

つまりあなたの可処分所得は、507+5.5*12=573万円ということになります。

この例の場合、

月約48万円の可処分所得。これ以外に家賃補助として、172.8万円支給されるのですから、悪くないですね!

 

因みに、上記家賃補助172.8万円を使ったものとして貯めれば、30歳から60歳までで5,184万円になります。上手に運用すれば一財産築けますよね。

まとめ

さて、今回はMRの年収を見て来ました。見かけだけではなく、実質とても良い収入がえられる職種ですね。

ですが、今後のMRには今まで以上に「能力」が求められます。

正直なところ、MRの数自体は縮小の方向です。

 

ですが、MR職が完全になくなることは有り得ません。たとえMRという職業がなくなったとしてもそれはMR職がMSLと呼ばれる、より専門性の高い職業に変わるだけです。

医薬品は正しい情報があってこそ製品として成り立つのです。その情報を医療従事者に正しく伝えるのがMRという職業です。

日々研鑽して最新の情報を医師や薬剤師に伝えることで人々の健康と命に貢献する職業。

給料の多寡だけではなく、志を持ち続けられるのなら、やりがいのある職業です。是非チャレンジしてくださいね。

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