スルガ銀行数十名の行員が改竄に関与。金融庁が刑事告発か!?

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スルガ銀行数十名の行員が不正に関与 スルガが取る対応は

新しいニュースが飛び込んできました!

読者の皆さんは既にネットで情報入手済みのことと思います。

2018/5/11日本経済新聞の速報によると、スルガ銀行の独自の調査により、業者が年収や資産を水増しして審査を通りやすくしていたという、融資書類の改ざんを知っていて融資した行員が数十名に上ることが確認されたと。

これまで書類の改ざんがあるとは聞いているが、スルガ銀行員は関与していないとの見解を自ら覆した、と。

おりしも、5月7日には被害者弁護団とスルガ銀行弁護団が話し合いの場を持ち、被害者弁護団が白紙撤回を要求する中、スルガ弁護団は「ありえない」、と平行線をたどったばかりです。

そのやり取りではいつもは強気な発言が多いスルガ金森弁護士の言葉が少なかったと。

その時点で、多数行員の関与について承知していたのでしょうか?

過去の行員が絡む不正融資については、銀行側が業者や行員、そして融資を受けた者を訴えるという構図になっていますが、今回は銀行としても一筋縄ではいかなそうです。

何しろ数十名もの行員が不正にかかわった或いは、その状況を知っていたと証言しているのですから、この事実をスルガ銀行本体が察知していたか、いなかったに拘わらず、組織としての責任を問われるのではないでしょうか。

さて、それでは今後スルガは今後どのよう対応を取ることになるのでしょうか?

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金融庁からの行政処分への対応

調査の結果を待つ必要があるでしょうが、組織としての関与の度合いにより、行政処分の内容も変わるでしょう。

下記は、平成14年度から平成29年度までの金融庁発表による行政処分一覧2460件から、本件と類似性が高いものを抽出したものです。

ご覧いただけるように、これまでの不正融資や管理体制に不備、優越的地位の乱用による金融庁からの行政処分のほほ全てが、「業務改善命令」でした。

ただし、一件、「認可取り消し」があります。

業務改善命令とは何か?

業務改善命令とは、金融庁が金融機関に対して、その業務内容の改善を求め、改善や再発防止策を含め、その改善計画書の提出を求めるものです。

業務改善命令は、内容によって、その内容が公開される場合と、公開されない場合があります。

公開することによって取り付け騒ぎになるような事態が予測される場合には、公表されないようです。

法令違反に関する命令は原則公表、財務に関する命令は原則非公表となることが多いようです。

ここから言えることは、今回の件での金融庁の行政指導は、業務改善命令、業務停止、認可取り消し、のいずれの可能性も考えられるということです。

一方で、ここから読み取れることは、金融庁の指導は過去の不正や不具合についての今後の改善を求めるものであるということです。

つまり、金融庁自らが不正融資自体への対応に言及したとの公表は無いということです。

http://kantou.mof.go.jp/content/000005937.pdf

スルガ銀行は、金融庁からの指導を受けて相応の対応を図ることになるのは必至です。

さらに日経の記事は続きます。

証拠隠しなど、悪質性が高いと判断されれば、金融庁は刑事告訴をする構えだ。

このことについては、実は関係者は既に承知していた事実です。

2017年10月のスルガ銀行によるスマートデイズ案件への融資中止以降、スルガ銀行内部では種類改ざんなど不正に関与したと思われる行員のほとんどが配置転換させられていました。

さらに辞職した行員もいるとの情報は既に飛び交っていました。

あまりに安易な証拠隠しに唖然とする声が聞こえる一方、こんな対応をすればまさに自分たちが銀行として不正を行っていたことを認めるようなものなのに、何故なのだろうとの疑問も呈されていたのです。

スルガ銀行も、まさかこの案件が、ここまで大きな騒ぎになるとは思わず、安易な対応を取ったのでしょうか?

ここに来て、銀行法63条が禁じる検査忌避(検査の妨害)に該当すると指摘され、慌てて本日の上記公表に踏み切ったのかもしれません。

しかし、事実は残っています。今更手遅れというべきでしょう。

長期にわたる業務停止、役員レベルの刑事告発となれば、2010年の日本振興銀行のような結末になる可能性も出て来ました。

日本振興銀行は元日銀の木村剛前会長が中心になって2004年に開業、緩い融資などで金融庁の検査を受け、業務停止処分度、警視庁による経営幹部の逮捕にまで至り、多額の貸倒引当金の積立を余儀なくされ、最終的は破産しています。

行員に対する対応

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自らの調査で自行の数十名もの行員が不正を知っており、関与していた者もいることが判明しました。

これまで、関与を否定してたスルガ銀行が一転して自ら公表したのは、もはや隠すことができない状況になったということでしょう。このことは既に金融庁にも報告済みであると。

普通に考えれば、この行為によりスルガ銀行自体が大きな損失を被る事になる訳ですから、刑法第247条背任罪に該当し、関与した行員はスルガ銀行によって告訴されると考えるのが自然でしょう。

しかし、これはスルガ銀行内部の問題であり、スルガがこれら大量の行員を訴えるのかどうかは不明です。

法的に訴えるかどうかとは別に、何らかの社内処分がなされるでしょうが、これについても外部から知る由はありません。

現時点では、金融庁の処分決定を待って社内での処分を決めと伝えられています。

業者への対応

不正についてスルガ銀行自ら公表に踏み切ったわけですから、改ざん書類を提出した業者やその担当者は判明していると考えられます。

こちらについても、過去の例では、銀行が業者やその担当者を告訴した事例が見られますが、スルガ銀行行員が書類改ざんについて指南していたという証言があることや、スルガ側が組織ぐるみで本件に当たっていたことが疑われることから、スルガ銀行が単純に告訴に踏み切れるのか、ここについてもどのような対応を取るのかは不明です。

但し、スルガ銀行が業者を告訴したとしても得られるものは殆ど何もないでしょう。

スマートデイズへの対応

スルガの対応を考えるとき、一番読解が難しい関係業者です。スマートデイズはスルガ銀行と共同で説明会を開催してオーナーを募集していました。

その意味ではスルガ銀行にとってスマートデイズはパートナーと言えるでしょう。

スマートデイズのシェアハウスの杜撰な運営や、自転車操業の財務状況について精査しなかったのはむしろスルガ銀行の落ち度と言われても仕方がありません。

結局、スマートデイズは業者に対して書類改ざんに手を染めるほどの儲け話を持ち込み、オーナーをだましてスルガ銀行から融資を受けさせた。

スルガ銀行に対しては、高属性の融資申込者を一手に引き受けさせ、銀行の成績を上げるスキームに参加させた。

儲けに目がくらんだスルガ銀行或いはスルガ銀行行員も書類改ざんに少なからず関与した。

この構図からは、少なくとも、スルガ銀行がスマートデイズに対して何らかの措置を取る立場にはないように見えます。

むしろ本日の日経新聞の報道からは、スルガ銀行はシェアハウス事件の首謀者であるスマートデイズの片棒を担いだように見えてしまいます。

債務者への対応

最も懸念されるのが、融資を受けた人たちへの対応です。

ここまでの調べでは、金融庁が債務者への融資金の取り扱いについて何らかの指導をしたという過去の事例はありません。

従って、金融庁指導による対応を類推することができません。

しかしながら、これまでの報道によりますと、水増しされた購入金額があまりにも高額であったために、なまじっかの金利引き下げでは返済金を捻出することが不可能であり、多くの債務者たちは時間の問題で返済が滞ると言われています。

スルガ銀行が通常の債務不履行に対する措置を取れば、債務者たちは自己破産を余儀なくされることになるでしょう。

スルガ銀行は、これまで「例え融資審査書類の改竄があっても、債務者との間で締結された金銭消費契約は有効である」との主張を繰り返してきました。

金銭消費契約が有効であるのならば、融資審査書類の改竄が発覚した時点で期限の利益が喪失し、一括返済を求める状況に至っているはずです。

ですが、スルガ銀行は一括返済を求めず、貸出金利を下げ、場合によっては、当面の元金支払いを免除するという交渉をすすめ、既に300名程度の債務者と合意に至ったと公表しています。

全く逆の対応を取っているわけですが、その理由は不明です。おそらく貸倒引当金を計上する前に多額の損金が発生することを避けたいとの思惑が透けて見えますが、それだけでしょうか?

巷では、株主総会対策のために、条件承諾を得た債務者を増やし、本件が大きな問題ではないと結論づける目的ではないかとの推察も出ています。

株主総会の日程はいまだに確定していませんが、もはやそのような軽薄な策で回避できる状況ではなくなってしまいました。

スルガ銀行は、本件について内部調査を進め、調査を行っている間は返済に滞りがあっても法的手段を取らないと債務者に明言しています。

ここにきて、内部調査によって多数行員の不正関与が明白になったことで、今後どのような対応を取るのでしょうか。

現時点でも「融資審査書類の改竄があり、その行為に自行行員の関与も確認したが、債務者との間で締結された金銭消費契約は有効である」と主張できるのでしょうか?

これを主張するためには、あくまでスルガ銀行は被害者の立場でなければ成り立ちません。

しかし、この状況でスルガ銀行は被害者であり、行員による背任行為であるとの主張はもはや世間が許さないでしょう。

被害者弁護団が主張する「債権放棄つまり、債務全額免除」をスルガ銀行が自主的に実行することは難しいかもしれませんが、自己破産を余儀なくされるような返済要求をできる立場ではなくなったように思えますがいかがでしょうか?

さりとて、金利の大幅低減では覚束ないことも事実であり、どのような対応ができるのか落としどころが難しい問題となってきました。

一つ言えることは、

担保価値が明らかに毀損している物件に対して、不正があることを承知して水増し融資をしたわけですから、のうのうと貸倒引当金を積みたて、それを損金で処理して責任を取ったというのも道義的に問題があるのではないでしょうか?

今後スルガ銀行と弁護団が建設的な解決策の模索を図れるのか、最後まで敵対するのか、今しばらく目が離せません。

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